熱中症調査 高齢者、暑くても我慢 44%が冷房控え 経済的理由も多く

Yahoo!ニュースです。

毎日新聞の内容です。


 




これね・・・まさに連載中の建築知識ビルダーズで4回目の内容で、「エアコンを我慢しなくてもよい」という内容を多くの方に読んでもらいたい。

この記事をみても分かるように、ポイントはこの辺。

「調査員からは、啓発ではどうにもならないケースが報告された。「暑い」といいながら毛布を敷き、冬布団をかぶって寝ていた人や、額に汗を流しながら「涼しい」と言う人もいたという。

 河本一成会長は「経済的理由などで冷房を使わないお年寄りが少なくない。無条件で使えるようにすべきだ。地域による見守り活動が欠かせず、行政の援助が必要だ」と話している。」

 

はい、ポイントを赤にしました。

いいですか皆さん、これが私がよくいう・・・

「温熱欠陥殺人住宅」

の現在と未来の在り方です。

 

皆さん、子どもが生まれれば・・・

赤ちゃんには寒ければ暖かい格好や毛布で包みます。

何故ですか?

風邪をひかないようにです。

 

熱ければ涼しい格好をさせます。

何故ですか?

熱中症などを防ぐ為です。

 

でもね?

「家」単位で考えた場合・・・

このような温熱欠陥住宅を建てるという事は、何の思いやりもなくなるという事なのですよ。

赤ちゃんには手足に暖かい靴下や手袋をしても、「家」には何の処置もしてあげないんだよ?

だから、上記の画像は2階の天井が真っ赤になり、暑いと言っています。

キッチンの床は寒いと言っています。

北側の壁も寒いと言っています。

手前の壁は天井から暑さが伝わり、上だけ暑い状態になっています。

 

皆さん・・・

天井さんや壁さんや床さんの心の声が聞こえませんか?

 

エアコンは、このように天井・壁・床が苦しんでいる中、人間を快適にするように頑張るのですよ。

例えば設定温度25℃にしたら、室温を25℃にするように、すげ~頑張るのです。

でも、光熱費が高くなるとかの理由でエアコンは働かせももらえない。

一所懸命働いたら風が嫌だと嫌われる。

(出典:カデンティティ)

このようにエアコンが悪の様に取り扱われる。

こういう発想の人は、家の性能が一番悪い事に気が付いていない事が良く分かる。

 

そもそも、そういったエアコン直風するような設置しか出来ない所に、設計の無能さが顕著に表れる。

 

ハウスメーカーの仕事を手伝っていた時によくあった問題が、

「これ、エアコン何処に設置すればいいのですか?」

でした。

ようは、室外機の置き場をしっかり考えられていないという事なのですよ。

屋根の上に室外機があったりさ。

上記写真は、青丸がエアコンの室外機なのですが、1階の屋根が邪魔なのと、寄棟で室外機までのルートが1階では屋根を貫通する以外確保できない為、このような残念な事になっている訳です。

そして赤丸部分も、納まりがダメですね。

こういう窓下ギリギリなのをよく見かけますが、こういうのも僕の中では欠陥住宅です。

 

話を戻しますが、Q1.0住宅を建てれば、例えば今の自分が老人になったり、子どもが老人になっても。孫が老人になっても、こんなエアコン我慢問題によっての室内での熱中症は守る事が出来るのです。

こういった設計をする事が、先日ブログでも書いた、住まい手の命を守るという建築士の仕事、責務だと僕は思うのですよ。

家族の未来を守る家というのは、エアコンに悪者を押し付ける家ではありません。

↓住宅展示場の裏側写真ですが、こんなにエアコン付いていて、どんだけ冷暖房費かかるのよ?って感じですよね。

 

下記の様にQ1.0住宅レベル3の家では、エアコン1台で設定温度27~28℃で外気温36~37℃でも1日中家じゅう一定温度なのです。

締め切りの小屋裏(水色の線)も30℃なんて超えずに一定です。

乾燥機を回したりしなければ洗面所も基本一定です。

 

「行政の援助が必要」と思わせるような住宅は、これから負の遺産でしかなく、空家問題などを加速させる要因の一つです。

↓このように、断熱材の裏側の外壁が真っ黒になっている家、数百万出して、家族の為に、孫の為に、欲しいと思います?

 

いいですか?

 

家というのは、性能が悪ければ、人を殺す恐ろしさを秘めています。

見た目のデザインは人を殺しません。

 

富士山の登山に行くのに、高級ブランドのスーツや高級ブランドの革靴は何の意味も持ちません。

 

最近・・・

「ハウスメーカーとかで建てる意味ってなんなのですかね?」

「Q1.0住宅に住む以外のメリットって何ですかね?」

という質問が、お客様から発せられる。

 

先ほども申し上げたように、富士山の登山に行くのに高級ブランドのスーツや革靴で行くアホはいないように、今この地球温暖化などで気温もあがり、昔の気温よりも室内だって当然暑くなる。

熱中症というのは外よりも室内の方が圧倒的に多い。

つまり、住宅展示場のハウスメーカーたちは1億円の家とかなわけで、それなのにあの室外機数。

 

言いたい事わかるよね?

高級住宅を建てて、それは今の気候に対応できるのですか?

という事です。

 

44%がエアコンを我慢しないとダメな現状って、多くの人が当たり前と思っている家づくりが、実は間違いだという事を物語っているのだよ。

 

新住協の会員は、素晴らしい家づくりをしている人たちが多い。

全国のマスター会員を是非、探して欲しい。

https://sites.google.com/site/q1masterkaiin/

2019年11月06日